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インフルエンザ流行中

最近、インフルエンザが猛威をふるっています。今年は大流行だとニュースでも報道されていますし、当院にも連日多数の患者さんが訪れています。

インフルエンザといえば、鼻に綿棒を突っ込まれる恐怖の検査がありますね。

大人でも涙目になってしまいます・・


ところで、鼻に突っ込まれた後、どのような手順で診断しているかご存知でしょうか?

綿棒は専用の薬液の中でゴシゴシしごかれます。

そしてテストプレートという専用の検査板を取り出し、中央にある試料滴下部に薬液を垂らします。


A型とB型が左右のウィンドウに分かれています。滴下後、約10分待って判定します。



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「確認」のところに赤いラインが出ていますね。これは検体がきちんと取れていることを意味しています。

その横の「判定」のところに赤いラインが出れば陽性(インフルエンザに罹っている)になります。

ケース1は陰性(インフルエンザではない)です。良かった良かった


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ケース2B型の「判定」ところに赤いラインがはっきり出ていますね。インフルエンザB型です。お大事に


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ケース3もうっすらですがラインが確認できます。色の濃さは関係ありません。インフルエンザB型です。お大事に


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問題はケース4のような場合です。ラインが出ているような出ていないような・・微妙・・

このような場合は職員みんなに見てもらいます。患者さん自身に確認してもらうこともあります。


インフルエンザかどうかで、学校や職場に行けなくなったり、ご家族の生活にも関わってくるので皆真剣です。

最初に陰性だと思っても、職員の誰かが「うっすら見える」と言い出したら「うーん、やっぱり陽性の気がしてきた」ということもあります。

心眼が必要というか、意外とアナログな検査でしょう?


ちなみに、検査が陰性だからといって100%インフルエンザではないとは限りません。偽陰性といって、本当は陽性だけど陰性と出てしまうことがあります。

例えばご家族、学校や職場で席の近い人がインフルエンザであった場合、検査結果が陰性でも「臨床的に強く疑われる」場合にはインフルエンザとして治療することがあります。このあたりはケースバイケースなので、ご相談ください。


by yamamoto-jibika | 2018-02-05 22:46 | 病気

町田市の山本耳鼻咽喉科、院長によるブログ


by いんちょー